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コラム:カナダ中銀が米追随利上げで抱えるリスク

2017/07/12 23:25
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コラム:カナダ中銀が米追随利上げで抱えるリスク

[ニューヨーク 12日 ロイター BREAKINGVIEWS] - カナダ銀行(中央銀行)は12日、主要中央銀行として初めて米連邦準備理事会(FRB)に追随した形で利上げに踏み切った。カナダ中銀にとってFRBの動きを追わないという選択肢はかなり受け入れ難い。だが現時点での利上げはリスクも伴う。

カナダ経済は力強い個人消費のおかげで、原油安がもたらした落ち込みから見事に立ち直りつつある。第1・四半期の国内総生産(GDP)成長率は年率3.7%で、中銀は今年全体でも2.8%に達すると見込んでいる。今後輸出と投資が上向くとの見通しも、約7年ぶりの利上げを正当化してくれた。

利上げ決定は予想通りだった。だからといって何の問題もないとは到底言えない。1つは、インフレがまったく脅威ではない点が挙げられる。物価上昇率は中銀が目標とする2%をやや下回るペースで推移し、中銀の見立てでは第3・四半期の物価上昇率は1.3%に下振れする上、目標の2%に達するのは来年半ば以降となる。この面から考えると、中銀は物価上昇が2%を下回る局面がしばらく続く事態に満足しているように思われる。

さらに目につくのは、住宅バブルの崩壊が経済にもたらすリスクについて中銀がだんまりを決め込んでいることだ。テラネット/ナショナル銀行住宅価格指数を見ると、6月までの1年間の全国上昇率は過去最大の14.2%を記録した。特に活況なトロントの場合、上昇率は29.3%に達した。

利上げは住宅市場の熱を冷ましてくれるかもしれないが、これは調整が効きにくい政策手段なので、一気に不振に見舞われる恐れもある。トロント不動産委員会によると、住宅価格が上昇している中でも、6月の販売戸数は前年比で37%も減った。国際通貨基金(IMF)は5月、カナダの住宅市場で調整が起きれば、銀行のバランスシートを直撃し、景気後退を招きかねないと警鐘を鳴らしている。

FRBが現在緩やかに利上げを進めつつある以上、他の中銀はこれに注意を払わないわけにはいかない。英国では、欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感があるにもかかわらず、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)内では利上げ支持論が広がってきている。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は先月、ECBが債券購入規模を近く縮小する可能性を示唆した。

カナダはとりわけ苦しい立場に置かれている。経済は米国と密接に結び付いており、中銀のポロズ総裁をはじめとする政策担当者はその点をしっかり考慮しなければならない。しかしカナダ経済には固有の脆弱な部分もあり、中銀の進むべき道は綱渡りが続く。

出典: jp.reuters.com

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