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コラム:米FRBを待ち受ける金利の「ジレンマ」

2018/06/14 2:52
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[ワシントン 13日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米連邦準備理事会(FRB)は、適正な金利水準を探るという難問に間もなく立ち向かわなければならない。

13日までの連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBは政策金利を予想通り引き上げた。今後は、失業率の低さと物価上昇圧力を受けて、景気過熱を防ぐ上でどの程度の高さに政策金利を設定するか考えざるを得なくなる。景気を支えるために低金利を続けていくことの副作用を懸念していた局面から事態は変化した。

FRBは、完全雇用と物価安定(それは物価上昇率を2%にするという目標で定義されている)の達成がようやく近づきつつある。米国の失業率は3.8%と17年ぶりの低水準だ。3月と4月の個人消費支出(PCE)物価指数は2%ペースで上昇しており、5月の消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率は2.8%だった。

米国の景気回復が9年目を迎える中で、FRBが2015年12月に恐る恐る始めた利上げも今回で7回を数え、政策金利の誘導目標は1.75─2%になった。FOMCメンバーが想定する年内の利上げ回数はあと1回から2回に増え、債券買い入れの縮小も継続している。

与党・共和党が打ち出した減税は、少なくとも一時的な経済押し上げ効果を発揮しつつある。バークレイズによると、恐らくこの影響で物価上昇率がFRBの目標から幾分上振れすることになる。

労働市場もなお熱気を帯びている。米労働省のデータに基づくと、現在は失業者数(635万人)よりも求人件数(670万件)の方が多い。米国経済がこうした画期的な状況を迎えたのは歴史上初めてだ。

一方で貿易戦争が厄介な要素になっている。15日にはトランプ政権が中国からの輸入品にまた新たな関税を課すと発表する可能性があり、報復合戦に拍車がかかってしまう。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉は暗礁に乗り上げたままだ。またもしも今の新興市場の怪しげな動きが本格的なボラティリティの高まりへと変わっていけば、それが米経済に及ぼすマイナスをFRBは無視できなくなる。

ただし全般的に見れば、米経済はもはや刺激を必要としない。むしろ、貿易紛争が経済を下振れさせることがないとすれば、「燃料」を過剰に注入する恐れが出てきている。FRBの金融政策運営は、緩和モードからより平衡感覚を持って行動する時期へと移行しつつある。

*FRBが13日まで開いたFOMCは、政策金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き上げて1.75─2%とすることを決めたと発表した。今回の引き締めサイクルが始まったのは2015年12月で、それ以降25bpずつ7回の利上げが実施されてきた。

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出典: jp.reuters.com

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