[ロサンゼルス 19日 ロイター] - ディック・チェイニー元米副大統領の伝記映画「バイス」が米国で25日に公開される。今作でメガホンを取ったアダム・マッケイ監督が、主人公の持つ魅力について語った。
監督は「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(2016年)の公開後、自宅でインフルエンザの療養をしていた際、チェイニー氏に関する本を手に取ったのが撮影のきっかけだったと説明。
ジョージ・W・ブッシュ政権で暗躍したチェイニー氏の力に引かれたといい、「カリスマ性もなく、深い謎に包まれた彼がどのようにして、これほど歴史に影響を与えたのか」と考えたという。
チェイニー氏役は英俳優のクリスチャン・ベール。米同時多発攻撃後にブッシュ大統領をイラクとの戦争に導いていく、狡猾(こうかつ)な日和見主義者として演じた。妻リン(エイミー・アダムス)とのラブストーリーや、2人の娘らとの心温まる場面も描かれる。
監督は「右対左という視点ではなく、人物描写に重点を置き、米国のたどった道を理解することに心血を注いだ」と説明。「この映画は、つつましい米国人の野心が闇へと飲み込まれていく物語だ」と述べた。
出典: jp.reuters.com