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バス網充実が逆転の決め手 福岡空港運営は地場連合に 国際線拡充に照準

2018/05/17 1:15
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バス網充実が逆転の決め手 福岡空港運営は地場連合に 国際線拡充に照準

 九州の玄関口・福岡空港の担い手に、地元企業で設立した「福岡エアポートホールディングス(HD)」を核とする地場連合が選ばれた。第1次審査で先行されたが、空港と九州各地を結ぶバス路線などの2次交通網の充実が決め手となっての逆転劇。ターミナルビルへのホテル新設や免税店拡充などで、収益確保を図る構えだ。ただ、過密空港の福岡は新規路線開設の余地が限られており、旅客数の増加や収益確保への課題は少なくない。

 「地域の大切な交通インフラである空港の優先交渉権者に選んでもらい、身が引き締まる思いだ」。地場連合の中心企業・西日本鉄道の倉富純男社長は、勝ち取った喜びを封印した。

 地場連合は昨年2月にHDを設立し、早々と審査に向けた準備に着手。ANAホールディングスや日本航空からの出資に加え、シンガポールのチャンギ国際空港を運営するチャンギ・エアポート・グループ、ミャンマーで空港事業を手掛ける三菱商事と手を組んだ。

 「本命」と目されたが、第1次審査では、運営権の入札額で最高額の企業連合に倍近い差をつけられるなど「出遅れた」(政府筋)。危機感を強めた第2次審査では、入札額を大幅に引き上げるとともに、行政との協調も選考ポイントとなることから、福岡県が2014年に公表した「空港の将来構想」に沿って提案内容を磨き上げた。

 地場連合が力を入れたのは、九州で有する交通網をフル活用した観光への貢献や利便性向上だ。西鉄が運行する空港発着の高速バス路線を充実、バスターミナルのような発着拠点も新たに整備し、人気の観光地へのアクセスを改善。国内線と国際線をつなぐ連絡バスは本数を増やし、将来は自動運転バスの運行も視野に入れる。

 民営化第1号の仙台国際空港は、着陸料の値引きなどで国際線の便数を倍増させた。地場連合も同様の制度を取り入れ、現在は20路線にとどまる福岡発着の国際線の新規路線誘致を図る。パートナーのチャンギ・エアポートの強みを生かし、マレーシア、インドネシアなどの東南アジアや北米の路線が念頭にある。

 こうした「仕掛け」を実践しても旅客数の大幅増は高い壁だ。国は福岡空港を「混雑空港」に指定し、1時間当たりの発着枠を35回に制限しているからだ。

 制限は民営化後も撤廃されず、25年に予定される滑走路増設後も発着回数は1・1~1・3倍程度にとどまる。国内のドル箱路線に増便の余地は少なく、航空業界関係者は「新規路線の誘致は国際線に限定的になるのでは」とみる。地場関係者も「効率的な飛ばし方をするしかない」と話す。

 4千億円台とされる入札額のうち200億円は民営化前に一括で支払い、残りは空港を運営する30年間での分割払いとなる。多額の設備投資も必要とみられ、30年もの長期にわたって高い収益性を維持し続けるためには、ターミナルビルでの稼ぎ以外にも、駐車場収入など地道な収益の上積みの努力が欠かせない。

出典: nishinippon.co.jp

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