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<社説>県が医療通訳支援 国挙げて安心な観光地に

2018/04/16 21:01
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 外国人観光客の急増に伴い、病気やけがで病院に駆け込む外国人の数が増えている。観光立県を目指す沖縄として、万が一の際の医療支援は欠かせない。

 県は今月から医療現場からの電話で通訳を行う「Be.Okinawaインバウンド医療通訳コールセンター」を開設した。観光業者や医療機関がセンターに電話することで、365日24時間体制で英語や中国語、韓国語など6カ国語の通訳サービスを受けられる。

 言葉の壁により治療方針や医療費を巡るトラブルが起きている。県医師会が2017年、県内救急病院を対象に調査したところ、「コミュニケーションが取りにくい」などで診療に時間がかかる現状が浮かび上がった。診療費を支払われないケースが少なくとも21件あり、未収金は合計827万円に上った。この数字は19救急病院だけで、一般の病院を含めるとトラブルはもっと増えるとみられる。

 未収金は旅行保険に加入していない旅行者が多いことが要因で、クレジットカードの決済ができないトラブルも起きている。支払わずに帰国した場合は病院側の泣き寝入りとなる。急性大動脈解離で治療費が500万円以上かかったが、未払いの事例もあった。現場からは通訳支援を求める声が高まっていた。

 県が16年に実施した医療通訳の実証実験では、風邪やけがなどの軽い症状の診察が多かった。そのため対象を診療所などを含む約千の機関に拡充した。

 昨年、妊娠7カ月の台湾人観光客の女性が沖縄旅行中に早産した。赤ちゃんは未熟児で、2カ月近く沖縄で治療を受け、800万円の医療費がかかった。その際は多くの県民らの善意で約2千万円が集まり、余剰金1100万円余は県に託され、外国人観光客の医療費支援に使われるという。

 昨年の沖縄観光は外国人客が前年比22%増の254万人となり、今年に入っても好調だ。急増する観光客に対応するには善意だけでなく、制度として医療に対応することが重要だ。問題が起きた際には医療機関の負担を軽減する仕組みや、外国人患者の診察統一マニュアルなどが必要ではないか。

 政府も訪日外国人旅行者の医療支援や対策を協議するワーキンググループ(WG)を健康・医療戦略推進本部に新設し、成長戦略や19年度予算の概算要求に盛り込む方針だ。政府は20年の東京五輪・パラリンピックには訪日客を4千万人に増やす目標を掲げており、ようやく対策に乗り出す。

出典: ryukyushimpo.jp

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