Receive up-to-the-minute news updates on the hottest topics with NewsHub. Install now.

神の島・久高島は〝肉なし正月〟だった!【沖縄たべものがたり】(vol.5)

2018/01/02 0:00
23 0
神の島・久高島は〝肉なし正月〟だった!【沖縄たべものがたり】(vol.5)

昔はお正月に豚を一頭つぶして、丁寧に保存して、1年間大事に食べていたそうですが、現代はオードブル正月?と言ってもいいかもしれません。共働きで忙しいからお正月料理を作る時間もない、そしてオードブルのごちそうをたっぷり食べる―。そんなお正月になっていますよね。

でも調べてビックリです! 驚くべきことに久高島はお正月の2日間はお肉を食べない“肉なし正月”なんだそうです。精進料理的なビーガンレストランをしている私としては、なぜお肉を食べないのか、その心を知りたくて、さっそく久高島へ聞き取り調査に行くことにしました。

元旦はまず芋を拝んで作物の豊作を願う拝み「モーカシーヌフェー」からはじまります。蒸し器で蒸した芋を器にたくさん盛って、神様に捧げた後、みんなで食べたそう。なぜ芋なのかと言うと、お米が食べられなかったから、主食である芋を拝んで豊年を祈ったのだとか。「お米が普通に食べられるようになったのは昭和50年を過ぎてからかねぇ」と洋子さん。波照間に住む50代の友人も、お米がなくて芋ばかり食べていたから、芋はもう見たくもないし、絶対に食べないと言っていたのを思い出し、洋子さんに「芋はもう食べたくない?」と問いかけると、「いや、むしろ食べたい。懐かしい気持ちになるから、買ってでも食べるよ~」と意外な答えが。芋を食べると若かりし頃のキラキラした時代が思い出されて、美味しさと一緒に喜びも味わえるのかもしれませんね。

そしてお正月2日目は、漁の安全と大漁を祈って「ファティウクシ」が行われます。漁船に赤い紙を敷いて、その上にミカン、刺身、塩を備え、拝みが終わるとお下がりを持ち寄って、浜で飲み会になるそうです。

1年間の健康を祈る「ウシャクウガミ」という重要な拝みが終わるまではお肉は食べないというのです。<豚肉を食べた人はウシャクの時に手が震える>という言い伝えもあるようで、ウシャクウガミが終わる3日の午前まではお肉を口にしなかったそうです。でも今は「めいめいの家でごちそうを食べてるよ~。でも外間殿では食べないよ~」と教えてくれました。

穢れのない身体で神様からのウシャク=盃をいただく。裏を返せば、島の暮らしはそれだけ厳しかったのだろうと想像します。1年が無事に安全に過ごせるように、食べものに困らないようにと、お正月というハレの日にあえてハレのごちそうを食べないことで、祈りを通したかったのかもしれないですね。

そして元旦の日に芋を捧げて祈るというのも、島の生活の厳しさの表れのように思いました。五穀伝来の島とは名ばかりで、昔は食べるほどに五穀はなく、芋が主食だった。穀物と言えば、わずかに粟や麦、高キビはあったと思いますが、雑穀は精白調整して食べるまでに手間暇がとてもかかるため、ハレの日の食べもの、または神様に捧げるものであって、なかなか口にする機会はなかったと想像します。

ありがたいお芋はきんとんにしました。他には黒あずき煮、車麩のラフテーもどき、ターンムはドゥルワカシーやソテツ味噌のいなむるちにも入れました。アマランサスの数の子風モーイ豆腐や波照間島の金ゴマで作ったゴマ豆腐、長命草のやんばるピーナッツ和えや高キビ粉を入れたサーターアンダギーなどなど、ぜんぶで13品と久高島五穀ごはんをご用意しました。

出典: ryukyushimpo.jp

ソーシャルネットワークにおけるシェア:

コメント - 0