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豪雨でピアノ失うも“再出発”誓う 倉敷で片岡さん14日感謝の演奏: 山陽新聞デジタル|さんデジ

2019/01/11 14:20
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 西日本豪雨で長年愛用していたグランドピアノや楽譜を失った音大生が、苦境を乗り越え、14日のコンサートを目指し鍵盤に向かっている。くらしき作陽大モスクワ音楽院特別演奏コース3年の片岡佳乃さん(21)。被災を通じて感じた人のぬくもり、演奏できることへの感謝を音符に乗せて“再出発”を誓う。

 片岡さんは京都市出身。3歳からピアノを習い、地元の名門音楽高時代にはKOBE国際音楽コンクール最優秀賞などを受賞。世界最高峰の音楽学校・モスクワ音楽院と連携するくらしき作陽大へ進んだ。倉敷市真備町箭田の祖母宅から通学し、同院講師陣のレッスンを受講。“ピアノ漬け”の日々を送ってきた。

 そんな生活を支えたのが、中学2年時、音楽教室の恩師から譲り受けたグランドピアノ。「毎日、毎日弾き込んだ。高校、大学受験を共に乗り越えた大切なパートナー」と片岡さんは言う。祖母宅にも運び込み、自主練習で愛用していた。

 しかし、豪雨は容赦なかった。昨年7月7日未明、水が迫るのに気付き、慌てて祖母と避難。戻ると、1階応接間のピアノは泥をかぶって逆さになり、幼少時代からの楽譜をまとめた冊子も無残に散乱していた。「楽譜だけでも持ち出していれば…」。後悔と悲しみで涙があふれ、駆け付けた母親らと一つ一つ「最後のお別れ」をした。希望を失い「もう音楽は続けられないかも」とさえ思った。

 転機は8月初旬。ピアノを離れていた片岡さんを、竹内京子・同大音楽学部長が訪ねてきた。「新年の演奏会で弾いてください。あなたなら絶対に大丈夫だから」と、新しい楽譜を差し出された。「その言葉が本当にうれしくて」。不安を振り払い、手を伸ばした。

 9月に同大近くのアパートへ移り、実家のアップライトピアノを搬入して約2カ月ぶりに練習を再開。大学にも復帰して感覚を少しずつ取り戻した。今月8日には本番で協演するオーケストラをバックに、あの日手渡されたモーツァルトの「ピアノ協奏曲第9番」を伸びやかに奏でた。

出典: sanyonews.jp

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