さよなら? 観光客に人気「バンブートレイン」

2017/09/03 3:09

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さよなら? 観光客に人気「バンブートレイン」

 カンボジアでかつて大虐殺を行ったポル・ポト派が1990年代、最後の拠点にしていた西部バタンバン州に、線路を勝手に使って観光客を運ぶ珍商売が残っている。金属や木の四角い枠組みに竹を敷いて床にしただけで屋根もない列車は「バンブートレイン」と呼ばれ、観光客に大人気。しかし、線路の改修工事が迫っており、風前のともしびだ。運転手たちは「これを動かすことしか知らない。他の仕事なんてない」と訴えている。

 バンブートレインを、地元の人々は「ノーリー」と呼ぶ。走っている線路は植民地時代にフランスが敷設した。当時の鉄道は、南部の海沿いの都市シアヌークビル(コンポンソム)から首都プノンペンを経由し、タイ国境まで結ぶ基幹交通だったが、80年代の内戦で列車の姿は消えた。代わって住民の足となったのが、たくましい住民が編み出したノーリーだった。

 当初はさおで押して進むだけだったが、今は簡単なエンジンを取り付け、時速も15キロくらいは出る。平和になった現在、道路事情は改善し、物流は車に奪われたが、住民に代わって観光客相手に稼げる商売になっている。片道7キロを5ドル(約550円)の運賃で運ぶソイ・サブスさん(49)は、改修のうわさを聞き「とても不安だ。毎日食べていけるだけの収入をどうやって他で稼ぐのか」と訴えた。

 カンボジアは今、東南アジアでも有数の成長率で経済が動き始めている。鉄道省高官は、ノーリー業者について「そもそも線路を使う権利なんて一切持っていない。他の仕事を探しなさい」と気遣う様子はない。

出典: vpoint.jp

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