囲碁名人戦第3局1日目ダイジェスト

2014/09/25 10:21

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囲碁名人戦第3局1日目ダイジェスト

 1日目が終わった。井山名人の白40は49分の考慮だった。それに対し、河野挑戦者は1時間23分の長考。以下、右上での応酬が続いて封じ手となった。検討陣は、右上での折衝は、左下方面へのシチョウアタリをにらんだやりとりとにらんでいる。水面下では、盤全体に及ぶ読みあいが繰り広げられている。

 河野挑戦者が59手目を封じる意思を示した。別室で棋譜用紙に封じ手を記入し、対局室に戻って立会人の武宮九段に手渡した。2日制の七番勝負初登場の挑戦者にとっては初めての封じ手となる。

 対局直後からスーツの上着を脱いでいる井山名人に続き、河野挑戦者もワイシャツ姿になっている。屋外は秋の陽気だが対局室には朝から日差しが差し込み、温度が上昇。名人は一時腕まくりをするほどだった。

 1、2局目と違って穏やかな進行となった本局。2人は初手から振り返りながら、両対局者の心理を分析した。青葉四段が「河野挑戦者、堅いですね」と話すと、レドモンド九段は「井山さんは穏やかな碁を打たないので、こういう碁を打ったらどうなるのか、河野さんは試しているのかな」。軽妙なやりとりが続いている。途中で立会人の武宮正樹九段も登場し、会場を沸かせた。

 両対局者におやつが出された。井山名人はフルーツ(イチジク、ミカン、メロン、柿、梨など)、河野挑戦者はホットケーキだ。厚手のケーキ3枚にフルーツの入った生クリームがたっぷりかけられている。ちまたで流行の「パンケーキ」だ。

 対局室は36畳もの広さの「石狩」の間。床の間には、伸びやかな書が掛けられている。「烟花象外幽(えんかしょうがいにゆうなり)」。かすみも花も世俗を離れていて趣深い、という趣旨の説明書きが添えられている。

 作者は札幌出身の長谷川悠貴さん。1990年生まれとのことで、89年生まれの井山名人とは同世代だ。館内のプレートには「見るものが爆発的なエネルギーと化す文字を書きたい」と、書への思いをつづっている。

 ここまでの2局はいずれも難しい読みあいの場面が目立った。立会人の武宮正樹九段は「2人とも何をやっているかさっぱりわからない。明日はゆったりした碁になって欲しいですね」。大盤解説のマイケル・レドモンド九段は「河野さんは以前は堅実だったが、今は厳しくなった。それがいい方に出ている」と分析した。

 新聞解説の高尾紳路十段も「ここまで難しい戦いが続いている。明日はそうならないことを祈っています」と笑いを誘い、さらに対局場について言及。「こんな素晴らしい旅館でまずい碁は打てません」と語った。

 開湯は1866年と伝わる。修験僧の美泉定山(みいずみ・じょうざん)が渓谷と原生林が広がるこの地で、こんこんと湧く温泉を見つけたとされる。現在は年間150万人が訪れる北海道有数の温泉郷として道内外に知られ、2年後には開湯150年の記念の年を迎える。

 井山裕太名人(25)に河野臨九段(33)が挑戦する第39期囲碁名人戦七番勝負第3局は25日、札幌市南区のホテル「翠山亭倶楽部定山渓」で始まった。ここまで1勝1敗。シリーズ勝利に向けて、どちらが先行するか。

 定刻になり、立会人の武宮正樹九段が「では、時間になりました」と告げた。ほどなくして挑戦者が右上小目に第一着。名人が2手目に右下星、挑戦者が3手目に左上小目に打ち、「向かい小目」の出だしとなった。

出典: asahi.com

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