大石顕彰する契機に 新宮で大逆サミット

2018/10/07 8:03

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大石顕彰する契機に 新宮で大逆サミット

 明治末期に社会主義者らが弾圧された「大逆事件」の犠牲者を顕彰する団体が全国から集う「大逆事件サミット」が6日、和歌山県新宮市であった。事件で刑死した市出身の医師・大石誠之助(1867〜1911)を名誉市民とするために活動した関係者が、その経緯や意義を語ったほか、歌人の石川啄木と事件との関わりについて専門家が講演した。

 「大逆事件サミット連絡会議」が主催し、「大逆事件の犠牲者を顕彰する会」(新宮市)、「大逆事件を語る会」(田辺市本宮町)が共催した。会場の新宮市福祉センターには約250人が集まり、ほぼ満席となった。

 上田勝之市議(53)と市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長(73)は、大石が1月に名誉市民になるまでの経緯を紹介。辻本館長は「名誉市民になっただけではなく、若い世代の人たちにどうつなげていくかが課題だ」と言い、上田市議は「しっかり継承しないといけない。このサミットを、大石を顕彰する契機にしたい」と語った。

 啄木と事件について講演したのは、国際啄木学会(事務局=新潟県長岡市)理事の伊藤和則さん(70)。伊藤さんは、残っている日記や周囲の証言から、啄木が事件に強い関心を示していたと指摘し「後世のために執念を持って記録を残してくれている。すごい仕事だ」とたたえた。

 啄木は、友人の平出修弁護士から裁判の経過を聞き、資料を書き写した。伊藤さんはまた、平出弁護士と、平出弁護士の事務所で事務員をしていた新宮市出身の和貝彦太郎も紹介。「2人の(啄木への)協力、努力も後世のためには非常に大きいものだった」と話した。

 サミットは4回目の開催。最初は2011年、事件で処刑された幸徳秋水の出身地である高知県の四万十市で開かれ、以降は福岡県みやこ町(14年)、大阪市(16年)で開いてきた。

出典: agara.co.jp

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