新幹線フル規格化で2時間圏人口1.8倍 山形起点、酒田は3倍に|山形新聞

2017/09/03 0:53

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新幹線フル規格化で2時間圏人口1.8倍 山形起点、酒田は3倍に|山形新聞

 奥羽、羽越両新幹線の実現を目指し、県が設置した専門家によるワーキングチームの検討内容がまとまった。ワーキングチームは2014~16年度の間に会合を重ね、フル規格新幹線の整備効果などで意見交換した。両新幹線がフル規格化された場合、山形市、酒田市を起点にした2時間圏の人口がそれぞれ1.8倍、3倍に拡大し、ビジネスや観光面振興などに結び付くとしている。

 ワーキングチームは鉄道、国土政策、県内経済の専門家の計6人で構成し、15年1月に第1回会合を開いた。今年2月まで計9回開催し、整備実現に向けた課題の洗い出しなどを図ってきた。県はこれまで、メンバーの意見を要望活動や沿線自治体との連携、県民の機運醸成に反映している。

 検討内容のまとめは▽県内鉄道の課題と奥羽、羽越新幹線に期待される効果▽フル規格実現後の地域社会の展望▽北陸、九州、東北(盛岡以北)の各新幹線の開業効果―などの各項目で仕分けしている。

 課題として山形新幹線の運行の安定性を挙げた。県総合交通政策課によると、山形新幹線の年間走行距離は160万キロで、東北、上越、北陸の3新幹線は計4684万キロ。これを100万キロ当たりの運休・遅延の「輸送障害件数」(15年度)で比較すると、山形新幹線は15件、3新幹線は0.45件。JR東日本管内の在来線は4.63件で、山形新幹線はフル規格新幹線の約33倍、在来線の3倍以上で、運休・遅延が相次いでいる現状が浮き彫りとなる。

 奥羽、羽越両新幹線は時間的距離を短縮し、東北地方に新幹線ネットワークの回廊を生み出す。2時間で到達できるエリアについて、現在とフル規格化後で比べると、整備後は山形市を起点に秋田、岩手両県、東京近郊に2時間圏が拡大し、圏域内人口は439万人から809万人に増える。酒田市からは秋田、青森、福島、新潟各県にエリアが広がり、現在の122万人が372万人になる。

 時間的距離の短縮は通勤・通学圏を広げ、新しい周遊観光ルートを創出する。また、フル規格化による運行の安定性向上で、本県の持つものづくり技術や最先端技術、食文化などを生かしたビジネス機会の創出、新たな市場開拓につながる可能性がある。

出典: yamagata-np.jp

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