深夜ラジオ、世代超え放送 若者の解放区、今や大人向け

2014/09/21 23:55

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深夜ラジオ、世代超え放送 若者の解放区、今や大人向け

 喧騒(けんそう)から離れた深夜の部屋。一人でいることの愉悦を感じながらも、時として襲う孤独感。ラジオから聞こえる「音」は心を落ち着かせ、別の世界へ誘(いざな)う。

 1967年10月2日深夜。大阪で「ヤングタウン」(毎日放送)、東京では「オールナイトニッポン」(ANN、ニッポン放送)が産声をあげた。「誰も聞いていない」とされていた深夜帯。だが、受験競争が激化、若い世代が深夜に眠らなくなりつつあった。

 そんな中、始まった深夜ラジオにはある追い風も。当時、ニッポン放送の社員でANNでDJも務めた亀渕昭信さんは、「ザ・フォーク・クルセダーズの『帰って来たヨッパライ』を何回も放送した。『不真面目なナンセンスソング』は若い人たちにぴったりだった」と話す。若者のライフスタイルの変化に対応し、音楽への渇望も掬(すく)ったことで次第に浸透。文化放送も落合恵子ら人気DJを輩出し、「深夜ラジオは若者という鉱脈を掘り当てた」(亀渕さん)。

 深夜ラジオの波は、地方にも波及。ネット局が増えたANNは、亀渕さんら社員ではなく、タレントらを起用するようになる。74年スタートの笑福亭鶴光を筆頭にタモリ、ビートたけしといった才能がラジオで輝きを放つ。とりわけ鶴光さんは、独特の関西弁や下ネタで人気を博す。リスナーに男女の営みを想像させておいて、実はまったく違う話というオチがつく「ミッドナイトストーリー」は大きな人気を集めた。「はがきは週に1万通来て、採用されるのは30枚。ものすごい人気でした」と振り返る。「ヤングタウン」も人気を集め、若者文化の発信点としての地位は揺るがないかに見えた。

出典: asahi.com

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