福岡・春日那珂川:水道企業団が無許可取水か 県が調査

2015/03/31 22:00

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 福岡県春日市と那珂川町の水道事業を担う春日那珂川水道企業団が、地下水としていた水源について、県知事の許可なく河川の伏流水を取水している疑いがあるとして、県は31日、河川法に基づき企業団の全ての取水場を立ち入り調査した。企業団幹部は取材に対し「伏流水の可能性がある」としている。違法性が確認され取水停止となった場合、給水人口約15万人に影響する恐れがあり、県は事実確認を急いでいる。

 企業団の最大給水認可量は1日4万2000立方メートルで、1日に約3万7000立方メートルが使われている。水源は、井戸でくみ上げた地下水が1万4500立方メートルと配水量の4割を占める。地下水以外は、県知事の許可を得て町内を流れる那珂川(県管理)の表流水を取水したり、福岡地区水道企業団から配水を受けたりして2万2500立方メートルとなっている。

 だが、春日那珂川水道企業団などによると、町内計17カ所の井戸はいずれも那珂川沿いにあり、深さも7メートルと浅く、那珂川の水が地中にしみ出した伏流水の疑いが持たれている。うち最大の東隈取水場(約2万立方メートル)に地下水をくみ上げている九つの井戸は、2009年の九州北部豪雨を受けて翌年から始まった那珂川の河川改修後、取水量が半分以下に落ち込んでおり、幹部は「伏流水の可能性が高くなった」と言う。

 河川法では、河川の水を水道水などに利用するには伏流水を含めて管理者の許可が必要で、那珂川の許可権者は県知事となる。しかし、企業団が那珂川から取水許可を受けているのは1日7500立方メートルの表流水のみ。伏流水の無許可取水が確認され、県の是正指示・命令によって取水停止となれば、水道水の供給不足に陥りかねない。新たな水源の確保には膨大な財源が必要で、水道料金にはね返る可能性もある。

 島谷幸宏・九州大大学院教授(河川工学)の話 那珂川町は扇状地面にあるので地下水か伏流水かの区別は難しい。だが、水質検査や水温を測り、川の水と同じであれば伏流水と判定できる。

出典: mainichi.jp

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